「経産牛がブーム?」
精肉店サカエヤの店主 新保吉伸さん
note.com 新保吉伸/Niiho Yoshinobu
Siamo noi(シアモノイ)の宮木シェフ。
完璧なコース料理だった。
この日のメインは、キタノあか牛経産サーロイン
昨年あたりから、あちこちで「経産牛」を見かける。知人からも、「経産牛を出している店が増えましたね」と言われることが何度かあり、やっぱりそうなのかと思う。
ただ、これは決してブームになっているわけではありません。実情としては、「選択肢がそれしかない」という状況に近いと思います。
ただ、これは決してブームになっているわけではありません。実情としては、「選択肢がそれしかない」という状況に近いと思います。
黒毛和牛の世界では、格付けの評価が重要視されます。ご存知のようにA5が最高ランクです。だからメディアの牛肉特集もA5が並び、飲食店も同様です。一時期のことを思うと、かなり減ってきたとは思いますが…
農家さんはA5になるように肥育します。間違ってもA3目指している農家さんは全国どこを探してもいません。その結果、セリではA5ばかりが溢れ、石を投げればA5に当たるような状態です。
その一方で、中間層にあたるA3はほとんど見かけなくなりました。A2に至ってはここ数年、目にした記憶すらありません。
しかし、A5の発生率が高くなれば、中間価格帯の牛肉が市場から消えるわけです。さらに輸入牛肉も高騰し、手頃な価格で提供できる牛肉がなくなってきたのです。そこで注目されたのが、経産牛という存在です。
ババ牛と呼ばれ、買い叩かれていた“あの“経産牛です。もちろん、味や香りは若い牛に比べれば格段に落ちます。僕のように時間をかけてきちんと手当てをすれば話は別ですが、30日も40日も冷蔵庫で寝かせるわけにはいきません。すぐに現金化しないと経営が回らない、という事情もあります。
こうした状況で一斉に経産牛へ需要が集中すれば、当然ながら価格は高騰します。実際、今年に入ってから僕自身も買い控えが続いています。
買い付けていないので冷蔵庫も熟成庫もガラガラです。いつもご注文をいただいているシェフの分は何とか確保していますが、数ヶ月に一度、思い出したようにご連絡をいただく方については、残念ながらご要望にお応えできない状況が続いています。
まさか経産牛がこんなことになるとは…
ある意味、A5より希少かも。
時化で魚がない気持ちが分かります。
気に入った鮪がないので買わない気持ちも分かります。
ないものは仕方がない。
だからと言って気にいらないものを買わない。牛はロースやヒレだけで構成されているわけではない。モモやウデもある。経産牛がないときは他の牛がある。手当てするのが僕の役目、美味しく料理するのが料理人の役目。バチっとはまればおもしろい。
※経産牛(けいさんぎゅう)とは、出産を経験した雌牛のことで、繁殖の役目を終えた後、再肥育されて食肉として流通する牛肉を指します。
「経産牛がブーム?」
精肉店サカエヤの店主 新保吉伸さん
note.com 新保吉伸/Niiho Yoshinobu
※経産牛(けいさんぎゅう)とは、出産を経験した雌牛のことで、繁殖の役目を終えた後、再肥育されて食肉として流通する牛肉を指します。
「経産牛がブーム?」
精肉店サカエヤの店主 新保吉伸さん
note.com 新保吉伸/Niiho Yoshinobu

